|
|||||||||||||
|
|||||||||||||
トップページ >> 電子工作の参考ページ >> AMラジオ受信用ループアンテナキット |
販売は終了しました | ||
(材料の木材の色・柄は写真と異なる場合があります) |
遠方の弱い電波のAM放送(中波放送)を受信する時はループアンテナを使用すると感度が良くなります。 選択度も良くなりますので、周波数が隣接する放送局の混信が減って、聞き良くなります。 また、指向性が良いのでループアンテナの方向を調整して、希望の放送局とは別の方向から来ている混信の電波を弱くすることができます。 左はループアンテナキットの完成写真です。 外側の白色の巻線は1次巻線で、バリコンボックスを接続して希望の放送局の周波数に同調させます。 内側の黄色の巻線は2次巻線です。ラジオ、コンポのアンテナ端子に接続するときに使用します。 |
|
ループアンテナは巻線内の面積が大きい程、巻数が多い程、性能が上がります。 巻数は巻線内の面積・巻線の間隔・使用するバリコンの容量によって決まります。 ループアンテナの同調周波数範囲は巻線のインダクタンスとバリコン容量の可変範囲で決まりますが、巻線の間に存在する浮遊容量(漂遊容量、寄生容量)が同調回路のバリコンの容量に加わることになるので、実際には計算上の同調周波数範囲より低くなります。 浮遊容量を小さくするため巻線の間隔を広くするとインダクタンスが小さくなるので、必要なインダクタンスを得るために巻数を増します。結果として性能が良くなります。 L-001 ループアンテナキットは、密着巻ですがビニール線を使用して導線の間隔を取ることにより、浮遊容量の影響を減らし、巻数を多くして感度を上げています。 |
||
右の写真は、ループアンテナの巻枠を木材着色料とニスで仕上げたものです。 高さは65cm、ビニール巻線の1辺は40cmです。 付属のバリコンボックス【AM単連ポリバリコン(MAX266pF)使用】を接続して中波放送帯域に同調できます。 外部アンテナ接続端子のある受信機に接続するための二次巻線(黄色)が内側に巻いてあります。 鉄筋の建物(マンション等)では、電波は窓から侵入するしかないので室内では弱くなります。 窓際にループアンテナを持っていってみてください。 網入りのガラス窓は電波を遮断するので、窓の外に出して試してください。 |
ループアンテナの一次側巻線、二次側巻線の接続方法 | ||
↑ クリックで大きくなります |
左上の写真は一次側巻線(白色)をラグ板の左側の端子、二次側巻線(黄色)を右側の端子に半田付したところです。 (半田ゴテがない時は、ビニール線の被覆を長めにむいてラグ板の端子に巻きつけます 下の3枚の写真) 左下の写真は一次側巻線にバリコンボックスを接続し、二次側巻線に接続コードを接続しています。 一次側に接続したバリコンボックスのダイヤルを調整して、受信したいAM放送局を最大感度にします。 これで一次側巻線とバリコンで構成された共振回路が受信したいAM放送局の周波数に同調したことになります。 バリコンボックスの2本のコードをより合わせるとコードの間に発生した浮遊容量がバリコンの容量にプラスされるため、同調周波数範囲が低くなって周波数の高い放送局に同調できなくなるので、写真のようにそのまま使用してください。 二次側巻線は、一次側巻線の共振回路で発生したエネルギーを取り出すためのもので、ラジオのアンテナ端子に接続する場合に使用します。 |
|
半田ゴテがない時は、ビニール線の被覆を長めにむいてラグ板の端子に巻きつけます | ||
カッターで切れ目をつける | 被覆を取って、より線をネジる | ラグ板の端子に巻きつける |
▲ ページトップへ | ||
ループアンテナでCDラジカセ、コンポの受信感度を上げる | ||
CDラジカセ、コンポの感度が不足するときはアンテナを近くに置きます。 【写真上】 ループアンテナに発生したエネルギーによって強くなった電波が、CDラジカセ・コンポのAMアンテナに伝わり感度が上昇します。 ループアンテナを受信したい放送局の送信所の方向に向け、一次側に接続したバリコンボックスのダイアルを調整して最大感度にします。 混信があるときは、混信しているジャマな電波が小さくなるように方向を調整します。 混信している電波の来る方向とループアンテナが直角になったときに混信の電波が一番弱くなります。 最後にCDラジカセ・コンポのAMアンテナの位置を調整して最大感度にします。 CDラジカセ・コンポのAMアンテナにリンクコイルを追加して接続する方法もあります。【写真下】 リンクコイルに使用するビニール線は、キットの巻線の余りを利用します。 AMアンテナにビニール線を一周巻いて、テープで留めてリンクコイルを作ります。 リンクコイルとループアンテナの二次側端子を接続コードで接続します。 ループアンテナに発生したエネルギーは二次側巻線から、製作したリンクコイルを通してコンポのAMアンテナに直接伝わります。 リンクコイルを使用したときは、CDラジカセ・コンポのAMアンテナの位置・方向は感度に関係なくなるので調整する必要はありません。 寝かしておいても大丈夫です。 |
||
アンテナ内蔵の小型AMラジオの受信感度を上げる | ||
↑ クリックで大きくなります |
小型のAMラジオは、写真左のようにアンテナの足元に置きます。 ループアンテナに発生したエネルギーによって強くなった電波を、ラジオの内蔵アンテナで受信します。 ループアンテナを放送局の送信所方向に向けて、一次側に接続したバリコンボックスのダイアルを調整して最大感度にします。 次に、AMラジオの方向を調整して最大感度になるようにします。 (写真では、小型ラジオの内蔵アンテナとループアンテナの方向が90度ずれて最小感度の配置になるので、ラジオを90度回して最大感度にします) AMラジオの機種によって、内蔵アンテナの設置場所が異なるので、感度が良くなるようにラジオを置く位置を探してください。 |
|
アンテナ端子とアース端子が付いているラジオとの接続 | ||
↑ クリックで大きくなります |
外部アンテナ端子が付いている受信機は接続コードでループアンテナの二次側の巻線と接続する方法もあります。 ループアンテナの一次側の共振回路に発生したエネルギーを、二次側の巻線を通して直接受信機のアンテナ端子に加えます。 直接接続ですので、受信機の方向調整は必要ありません。 一次側に接続したバリコンボックスのダイアルを調整して最大感度にします。 アンテナの方向を希望の放送局の感度が良くなるように調整します。 混信がある時は、混信の電波が弱くなる方向に調整します。 |
|
アンテナ端子だけでアース端子のないラジオとの接続 | ||
接続コードでループアンテナの一次側巻線と二次側巻線を左図のように接続してから、受信機のアンテナ端子に接続します。 ラグ板の「一次側の巻き終わりの端子」と「二次側の巻き始めの端子」を接続コードで接続します。 逆に接続すると十分に感度が上がりません。 巻線の「巻き始め」と「巻き終わり」が不明の時は、二次側の端子への接続を入れ替えてみてください。 左の写真の場合、右側に接続している2個のみの虫クリップ(黄色)を入れ替えます。 感度の良い方が正解です。 トランジスタラジオキットのアンテナ端子を接続するときも同様です。 2石トランジスタラジオ、3石トランジスタラジオ、レフレックスラジオでは感度が上がりすぎて、音が歪む場合があります。(耳がビックリします) |
||
ゲルマニウムラジオのアンテナコイルとして使用する | ||
↑ クリックで大きくなります |
ゲルマニウムラジオのアンテナコイルとしてループアンテナの1次側を使用します。(ラジオのアンテナコイルは取り外します) ラジオのバリコンはAM単連ポリバリコン(MAX266pF)を使用してください。 他の容量のバリコンを使用すると同調範囲が変わってしまいます。 左の写真はゲルマニウムラジオキット(ケース付)のアンテナコイルとして使用しているところです。 各種トランジスタラジオキットのアンテナコイルとしても同様に接続できます。 (感度が上がりすぎて音声が歪む時は、アンテナの方向を調整して下さい) |
|
タップ付アンテナコイルにして接続、ゲルマニウムラジオの感度を上げる | ||
1次巻線と2次巻線を接続して、接続点にゲルマニウムダイオードを接続する構成にするとゲルマニウムラジオの感度が上がります。 (1次巻線と2次巻線の接続点がタップのポイントになります) 1次巻線と2次巻線の巻線の方向は、同方向になるように接続します。 (1次巻線の巻終わりと2次巻線の巻始めを接続します) 感度が上がらないときは、2次巻線の接続が逆になっているので確認してください。 タップの位置は、アース側から1/4程度の所で感度が上がりますので、 2次巻線を2周程度追加してみると、もう少し感度が良くなります。 ※アンテナコイル全体の巻き数が多くなりますので、高い周波数の放送に同調できなくなります。 |
||
▲ ページトップへ | ||
ループアンテナの巻き方の違いによる性能比較 | ||
左上の写真はスパイダー型ループアンテナです。 左下の写真はL-001 ループアンテナです。 1辺の長さは同じ40cmです。 ループアンテナを1石トランジスタラジオのアンテナコイルとして接続し、放送を受信しながらコレクタ電圧を測定しました。 L-001は、1辺40cmでコイルを巻くのに対して、スパイダー型は内側に行くほど1辺の長さが短くなるので、L-001の方が性能が良いように考えられますが、測定結果を比較するとほぼ同等でした。 スパイダー型は巻線の間隔を5mmとしたので、巻線の浮遊容量が少なくなるため、巻き数を多くする必要があります。 AM単連バリコンを組み合わせて中波放送帯を受信できるように巻くと、巻線長はL-001より約3m長くなりました。 スパイダー型は使用した巻線長が長いため、同等の性能になったと思われます。 |
||
ループアンテナに高周波アンプを追加してみる | ||
高周波アンプ(ブースター)を追加して受信機の入力電圧を上げます。 高周波用のアンプは「A-004 Miniアンプキット(高周波仕様)」を使用しました。 周波数の低い中波帯の増幅ですが、一応高周波ということで入力側と出力側が結合して発振しないように、アンプはループアンテナから離して受信機のそばに設置します。 アンプの入力側とループアンテナの二次側を接続コードで接続します。(写真下 みの虫クリップ付コード) コンポのAMアンテナには、リンクコイルを追加して、写真下の右側の黄色(アンテナ側)と黒色(アース側)のビニール線に接続します。 アンテナ内蔵の小型ラジオの場合は、黄色と黒色のビニール線を延ばしてグルグル巻にします。 簡単な高周波アンプですが効果は十分ありました。 ただ、アンプは捕捉した目的の電波だけでなく、混信した電波や雑音も同じように増幅してしまうので、かえって放送が聞きづらくなる場合があります。 混信や雑音等の少ない場合に有効です。 |
||
ループアンテナの方向を調整して目的の電波が強くなり、混信や雑音が弱くなるようにします。 受信したい電波を浮き上がらせるのは、アンプの有無に関係なくループアンテナ本体の性能に依ります。 |
||
▲ ページトップへ | ||
L-001 AMラジオ受信用ループアンテナキットの内容 | ||
ループアンテナキットは巻枠製作用の木材部品・一次巻線用ビニール線(白色)・二次巻線用ビニール線(黄色)・バリコンボックス(AM単連バリコン内臓)・みの虫クリップ付き接続コード2本と、組立て説明書がセットになっています。 巻枠の組立てには、木工ボンド、ドライバーを用意してください。 それぞれのパーツには木ねじの取付穴が開けてありますので、穴の位置を合わせて組み立てます。 木工ボンドを塗ってから、付属の木ねじで締め付けます。 巻枠を組み立てたら、木工ボンドが完全に乾いてからビニール線を巻きます。 木工ボンドの乾燥時間を除けば、キットは約1時間で完成します。 ※木工ボンドは付属していません。 L-001 ループアンテナキットの説明書.pdf |
||
ループアンテナの巻枠を着色して「高級品?」に仕上げます | ||
巻枠を組み立ててから着色します。 木工ボンドは塗料をはじいてしまいますので、巻枠を組み立てるときに、はみ出した余分な木工ボンドは濡れ雑巾で拭き取っておきます。 巻枠は木材着色料で色付けします。 色を濃い目にする時は二度塗りします。 仕上げに透明ニスを塗ります。 色付せずに着色ニスを使用する方法もあります。 白や黒のペンキを塗るとツヤのある巻枠になります。 ペンキやニスで仕上げるときは、1度塗った後でサンドペーパーで磨いて、2度塗りすると綺麗に出来上がります。 写真は黒のペンキで仕上げた、ループアンテナキットの完成写真です。 |
||
▲ ページトップへ |